これはダゲレオタイプ(銀盤写真)と言われた。
ダゲレオタイプとは銅板に銀メッキを施したものにヨウ素の蒸気で
感光性を与えこれをカメラオブスキュラ(カメラ)に装填して
露光する。 (露光時間は晴天の正午で約10分)
これを取りだして、水銀蒸気で現像した。この現像するという過程が
写真の基礎となる部分で、それまでは誰も考えもつかなかった
ことだが、フランス人のダゲールは1835年に偶然このことを発見した
これは失敗したと思った露光済みの銀板を棚に放置しておいたら
鮮明な画像が現れていたのである、それが水銀蒸気の作用である
ことを突き止めた。 さらにそのままでは日光にさらすと画像が消えて
しまうので科学的に定着する方法を発見した。
この現像と定着こそが写真術の基礎的な原理で、ダゲールが発見した。
1853年頃のパリでは写真スタジオがすでに開かれて隆盛を極めて
いたようで、文久年間に日本からの初の遣欧使節もパリを訪れ一同で
大型カメラに納まっています。
日本ではその後文久2年(1862)長崎には上野彦馬が、横浜.野毛
には下岡蓮杖がわが国最初の写真館を開いた、当時は時代の先端技術で
花形職業として大勢の肖像を撮ったと記録がある。昔は写真を撮ら
れると魂をとられるとか、寿命がちじまるとか言われましたが
圧倒的な描写力と科学的な考えが広まりこのような迷信は
無くなりました。